信州屋の歴史

創業期

その名の通り信州から江戸時代後期に移り住んだ宮嶋九十氏の息子・仁三郎氏が明治38年(1905年)に建てた商家です。最初は呉服屋や質屋として商いを行っていましたが、薬や雑貨など取り扱う商品を増やし地域に重宝されました。

養蚕の郷 甘楽町

かつて日本を支えた絹産業。大正から昭和期に入ると信州屋でも商売を続けながら養蚕も営むようになりました。2階の床下には、薪を燃やして煙を立てる「いぶし飼い」の炉の跡や換気のための天窓(てんそう)の痕跡が残っています。

地域の思い出の商店

昭和初期には、母屋の隣に別棟「宮嶋商店」が建てられました。当時としては大変めずらしい自転車が販売され、他にも多くの商品が取り揃えられました。「誕生日祝いに信州屋で髪留めを買ってもらった」など、地域のよろず屋として愛されました。

温故知新の信州屋

改修計画を経て平成25年(2013年)、4月に休憩所・観光・おもてなしの場としてよみがえりました。往時の佇まいをそのままに、町の「顔」として、町のみなさんにも来訪者のみなさんにもご利用いただいています。